北海道と言えば観光名所も多く、グルメ、温泉、史跡巡り、四季折々の自然など、旅行先として大人気ですね。20年ほど前の経験ですが、釧路川でのカヌー体験ツアーを私はおすすめします。
釧路川源流でカヌー体験
釧路川源流ってどこ?
引用:グーグルマップ
釧路川は北海道の東部、川上郡弟子屈町(てしかがちょう)にある屈斜路湖(くっしゃろこ)から、JR北海道釧網本線と並走して南へ下り、日本最大の湿原、ラムサール条約で有名な釧路湿原東部を流れ、太平洋へ注ぎ込んでいます。
引用:グーグルマップ
釧路川の源流とは屈斜路湖から流れ出てすぐの流域のことで、私がカヌーを体験したのは、スタート【眺湖橋】 → ゴール【美登里橋】の約3kmほどのコースです。
カヌーを体験したきっかけ
当時社会人数年目だった私は、1週間ほどぶらぶらと一人旅をしていました。行きの列車と帰りの飛行機は決めて、あとは人気のある屈斜路原野ユースゲストハウスだけ事前に予約をし、あとは行き当たりばったりの気ままな旅です。
さて、屈斜路原野ユースゲストハウスに到着した私は、とりあえず同日宿泊なさっていた方々と一緒に食事をとり、食後もいろいろ情報交換やお話を楽しんでいました。ゲストハウスのヘルパーさんにも、周辺の観光やグルメ情報など教えていただき、次の日の予定を考えていた時です。「カヌーに乗りませんか、早朝だったら更に最高ですよ。」と声をかけられ、「カヌー?乗ったことないな、何も準備してないし。」と不安に思いながらも何人かの方と一緒に参加したのがきっかけでした。
なお、その当時「北の自然取扱店OWL」のガイドをなさっていたつっちーさん、お菓子やコーヒーを準備してくださっていたはるさん達が、今は「SOMOKUYA」というアウトドアガイド&雑貨やを営んでらっしゃるようですね。ジンさんも別途ガイドをなさっているのですね。お世話になったガイドさんたちがいらっしゃる、という意味で上記地図上に記載と、下記にWEBサイトの紹介をさせていただきました。
出典:SOMOKUYA様WEBページより
ツアー内容紹介
早朝、スタート地点の屈斜路湖に到着。湖から釧路川へと勢いよく流れる音だけが聞こえます。あたり一面に広がる静けさ、気温と水温の差で立ち込める朝もや、鏡のように山や雲、淡い青空が映る湖面。これから始まる未知の世界への期待が高まります。
説明を受けた後、屈斜路湖に漕ぎ出すと、風も波もなく、滑らかにカヌーが進みます。あたり360度に広がる幻想的な景色に目を奪われ、ガイドのジンさんに手渡されたパドルよりもデジカメを構えることに夢中になっていました。
カヌーの感覚に慣れたところで、スタートの眺湖橋を屈むようにくぐって釧路川へ突入します。予想以上の流れの速さに、滑っていくようなスリルを感じながら、カヌーの底から心地よい振動が座面に伝わってきました。恐る恐る川面に手を入れると、しぶきがあたりに飛び散り、腕全体がひんやり。
流れが穏やかなところでは、川の水はくもりのないガラスのように透き通り、川底の細かい石や土、朽木の色、泳いでいる魚の群れがはっきりと見えます。川岸に近寄ると、ところどころに動物たちの足跡を発見。魚を取ったり水を飲んだりしているのでしょう。警戒して仲間に呼びかけている鹿の鳴き声も聞こえてきましたよ。ガイドさんに教えていただきました。
川幅は狭く、左右には草木が生い茂り、頭上に行き交う木の枝をくぐり抜けていきます。がさっ、ごそっ、と時々感じる動物たちの気配や薫る森や土の匂い。早朝の風がひんやり頬をかすめ、朝もやに一筋の光が差し込むと、神秘的な情景が眼前に広がりました。
流れがないところでひと休みし、カヌーの上でいただいた手作りお菓子とコーヒーはまた格別です。川面にカヌーで漂いながら木製パドルの上にコーヒーを置き、視線を青空に向けるともう、それだけで普段と違ったリラックスタイムになりました。
ゴール地点に到着後、迎えの車にカヌーを載せ、参加者も乗り込み、小さな冒険は無事終了です。
おすすめのポイントと注意点
- 【眺湖橋】→【美登里橋】コースは約3kmほどで、所要時間は1時間前後。特別な準備も不要で初めての方も気軽に参加できます。
- 川の流れが緩やかで、大きな波や危険な倒木などもなく、安心です。しかし、自然相手のことなので、いつも同じとは限りません。
- コースの途中、人工的な音、光、構造物がありません。水鳥や魚など野生の生き物たちの世界が水中、地上、上空の360度に広がっています。五感で自然を満喫でき、心身ともにリフレッシュされます。
準備
自然相手のことなので「備え」はあったほうがより安心です。
- 帽子、長袖、長ズボン(日焼け、虫等の防止)
- 水濡れOKな動きやすい靴
- タオル
- 雨具(レインコートの上下)・・・傘はやめたほうがいいでしょう。手が塞がる、ガイドさんの視界も塞がる、風でカヌーの操作にも影響がでるなど、危険です。
- スマホやデジカメ専用の防水パック・・・万が一落としてしまっても水面に浮くので紛失防止にもなります。
カヌー
ツアーに利用されているカナディアンカヌーはガイドさん含め、大人3人が同乗できるタイプ(オールドタウン/キャンパー16など)が多いです。平底で安定性、操作性もよく、急に立ち上がったり、片方の足に体重をかけたりしてバランスを崩さない限り、大丈夫です。ひっくりかえる可能性はゼロではないですが、私の経験上、下記のことは注意して下さいね。
- 乗り降りの際はできるだけカヌーの中心線上に足を置くようにします。カヌーの進行方向に対して左右どちらかに体重をかけすぎないようにしましょう。
- パドルを誤って水面に落としても、慌てないでまずはガイドさんに声をかけましょう。水面や川岸、木の枝などにあるなにかを取ろうと手や体を伸ばし、片側に体重をかけすぎると、バランスが崩れます。特に2人以上が同時にすると危ないです。
いかがでしたでしょうか?弟子屈町の釧路川でのカヌー体験。保存していたデジカメ写真が当時のパソコントラブルでほとんど消滅してしまった為、荒い画像でのお伝えとなってしまいました。皆様が興味をもっていただき、実際に体験なさる際のきっかけや参考に少しでもお役に立てればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。